天然うなぎは漁船で釣る有明海の海うなぎin柳川市夜明茶屋

先日、後輩に「人生で一番美味しかったものを教えてください。」という素朴で難解な質問をされました。「イタリアンのあれが・・・とか、フレンチレストランで食べたあれが・・・とかいろいろ思い浮かぶけど、う~ん、人生で一番か~」。

しかし「!!」ありました、すごいのが。「海うなぎ」! 

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天然うなぎ 漁船で釣る有明海の「海うなぎ」が凄すぎる!

「海うなぎ」と「川のウナギ」の違い

鰻、美味しいですよね~。基本どこのウナギも美味しいので大好きです。

けれでも、「鰻の中の鰻」はやはり天然の海ウナギです!
私たちが普段食べているウナギは、天然ウナギであっても「川うなぎ」というものです。文字通り「川で捕れるウナギ」。普通の鰻屋さんで出しているものは、基本これです。

一方、「海うなぎ」は漁師さんが漁船に乗り、荒波で捕ってくる「海で捕れるウナギ」です。これは「川うなぎ」とは別物と考えてもよいものです。

「川のウナギ」は一生のほとんどを淡水で過ごすので、食べているものは、主にフナ・カエル・貝類・藻類です。

一方「海うなぎ」は一生を大海で過ごすので、エビ・カニ・シャコなどを食べて育ちいます。(贅沢な食生活!)当然ですが、生き物は何を食べて育つかで、味が全く変わってきますよね。

 有明海の柳川市に辿り着く

「海うなぎ」の存在を初めて知ったのは、WBSという番組での特集でした。5年くらい前になりますね~。うなぎ好きの私としては「是非とも食べたい!」となったわけですが、「海うなぎ」が食べられるところは、全国でもかなり限られている模様。

まずは東京。「海うなぎ」を扱っている東京の高級料亭では、¥20000以上のコース料理の中の一品に「2~3切れ」が供される模様。列記とした高級品のようです。ホームページ覗いてみましたが、う~ん、庶民にはとても無理です。もはや幻級。

いやいや、諦めるにはまだ早い。探しましたよ~、そう漁師町を狙って!

いろいろなお店に電話を掛けて、私:「海うなぎ食べたいんですが、扱ってらっしゃいますか?」 → お店の人:「そんなの普通じゃ出回らないよ!」、「あれは数が少ないんで全部東京の料亭に行っちゃうんだよね~、仕入れできなんだよ。」、「海うなぎ???」とまあ、いろんなお答えとリアクションをいただきました。

が、ついに辿りつきました。

福岡県柳川市にある海鮮料理の店「夜明茶屋」に電話を掛け、

私:「海うなぎ食べたいんですが、扱ってらっしゃいますか?」

大将:「海うなぎかどうか判らないけど、有明海で獲れる天然のウナギならあるよ!」

私:「そ、それです!」。

すぐ予約しました。やっと見つけた!

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「夜明茶屋」は福岡市内から車で約1時間20分くらいのところの漁師町にあるお店。お~、いい感じに「漁師町のお店感」が出ています。しかも「天然うなぎ」ののぼりまではためいているではありませんかっ!もちろん、この「天然うなぎ」は「川うなぎ」のことではなくて「海うなぎ」ですからね。ここは重要。「天然うなぎ」の中でも「海うなぎ」が食べたいんです。

定食もいろいろあるようです。

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夜明茶屋でいただく有明海の海うなぎ!

目の前に広がる有明海で漁師さんが捕ってくる「天然うなぎ」。

まずは、うなぎのメニューを見てみる。

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シンプルに「天然もの」と「国産養殖もの」の2種。

お店では「海うなぎ」という名称ではなく、シンプルに「天然うなぎ」として「一匹いくら」で売られているんですね。この日は水槽の中に、大小それぞれ何匹かいました。以前WBSで、すごく貴重だ、幻だと言っていたのですが、やはり有明海でも年々漁獲量が減っていて、揚がらない日も多くなっているそうです。

本当は、東京の高級料亭に流した方が、お店としては儲かるんだそうです。でも、少しは地元で食べてもらわないと本当に幻になってしまうので、それは悲しい、と大将が。明るくやさしい大将です。

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価格は大きさによって1尾¥2000~¥10000位。大将曰く「小さめのを一匹ずつ食べるより、大きいの一尾を2人で食べるのがおススメだよ。大きい方が脂のってるからね」とのこと。今回の予算は2人で1万円。

メニューを見渡すと、他にも珍しくて美味しそうな「ここでしか食べられないもの」がたくさん並んでいましたので、海うなぎは1尾7,000円のを注文。これが凄かったんですが。。。

早速、大将が海うなぎを生け簀から引き上げます。「川のウナギ」は背面が黒で腹が白ですが、「海うなぎ」は背面が青緑色で腹が金色です。美しい。

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その間に他のメニューも物色。全部生け簀にいますので、目で見てコレ!とお願いできます。漁師町ならではの醍醐味です!この日もいろいろな珍しい有明海の生物(海産物)がいました。

こちらムツゴロウ。

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これはケップ(サザエ?みたいな貝)。一盛り500円、やっ安すぎる。

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有明海産ハマグリ(子供の握りこぶしくらいの大きさでした!)

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目がとまったのは「まじゃく」。マジャクって何?という方多いと思います。簡単に言うと「宿のないヤドカリ」です。壁にこんな説明書きがありました。↓

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「揚げて殻ごと食べられる」とあります。珍しい。これも注文。その外に、お刺身も食べたかったので「刺身定食:¥1,000」も注文。

そうこうしているうちに、香ばしい香りとともに「海うなぎ」が白焼きで登場。

前後に2列:大き目のが10切れが並んでます。(予想より多い。こんなに食べれるかいな。)

うなぎはタレを絡めた「かば焼きスタイル」が一般的ですが、こちらの店では白焼きが基本。油ノリノリの「海うなぎ」は、かば焼きにするとクドくなってしまうのと、せっかくの香りが台無しになってしまうからだそうです。

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写真ではわかりにくいかもしれませんが、コレ普通のウナギの2匹分はある量です。

塩も一緒に運ばれてきました。塩は竹炭の入った黒い塩。炭効果により香ばしさUPと、塩味の角が取れて味に丸みが出ます。

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まずは、塩で・・・。旨味が凄いっ!皮はパリッ、身はすごく脂がのってジューシー!でも全然くどくないんです。かなりサラッとした脂で、川魚特有の臭みも皆無。エビや魚介を食べて育っているので、風味が半端ない!香り高い!これなら皮も美味しく食べられます。(うなぎの皮が嫌いで、残す方意外と多いですが、これならイケるかと。)

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次はわさび醤油で食べましたが、こちらもGOOD!一緒に注文したご飯がよく進みます。個人的には、塩ですね~。

有明海のエビやカニやシャコ等を食べて育っただけのことはあり、ホント旨味が強いのです。食べるものって大事なんだな~って感じです。明らかに普段食べている川のウナギとは全く別物。確かに、かば焼きにしたらもったいないかもしれません。

そしてこの美味さは何かに似ている・・・・そう高級魚「アラ(本州ではクエ)」!。味の種類は「うなぎ」より「アラ」に似ているかもしれません。

1切れが大きので、4切れも食べたらこれだけでお腹いっぱいです。

その他に、ご飯やお刺身やお味噌汁で構成された刺身定食(¥1000)も登場。

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お刺身の鮮度抜群、旨味たっぷり!量もたっぷり♡ お味噌汁は、しじみ汁。

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お刺身もかなり美味しいですが、意外や意外、シジミの味噌汁、超絶美味しい!

そして、マジャクの唐揚(¥800)も登場。カラッと、美味しそうに揚がって出て参りました。これも大きめのが7匹くらいと、たっぷりですね~♡ 丸かじりです。f:id:iGY:20170815221448j:plain

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カリッとしたクリスピー感と甲殻類の濃厚な旨味がたまりません。例えるなら、ソフトシェル・クラブ(シュリンプ)ですよ。なのに一皿¥800。1匹150円位ですね。4人分はあります。これマストです!リゾート地のレストランなら、かなりのお値段しますね。

今回食べたのは「大きめの海うなぎ一匹¥7000・2人分の刺身定食・マジャク唐揚(7匹)」でトータル約¥11000くらい。1品1品の量がかなり多いので、4人くらいで行って大きめの海うなぎを注文し、あとはあれやこれやと注文するのがよさそうですね。2人だと1品1品がかなり多くて、種類があまり食べられないので、そこは残念でした。

2人分のディナーにしては若干高価でしたが、内容と量があまりにも充実しているのでお得感がありました。ホント、うなぎは2人なら¥5000位のでもいいかもって思いましたから・・・・。

有明海といえば、そう「有明のり」が全国的に有名ですよね。風味が違いますよ~。お土産コーナーに売ってます!

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買って帰ります。これだけでもお酒のつまみになりそう~♡

夜明茶屋のメニュー

メニューの一部です。

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珍しいもの目白押し。

食べ終わると、外はすっかり夜でした。

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ごちそうさまでした。

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