インフルエンザ予防接種の効果と時期と費用は?2017-2018

インフルエンザの予防接種を受ける子供

インフルエンザは、毎年12月中旬頃から猛威を振るいはじめ、最も寒さが厳しい1月~2月に流行のピークを迎えます。

普通の風邪とは異なり、約2日~3日の潜伏期間の後、38度以上の高熱とともに、頭痛、せき、鼻水、関節痛、筋肉痛、のどの痛みなどの症状を突然発症します。場合によっては重症化し、肺炎や急性脳症などの合併症を引き起こす危険性がありますので、十分に注意が必要です。

スポンサーリンク

日本では、毎年約1千万人(10人に1人)が罹患し、そのうち約1万人が死亡していると推計されています。特に体力や抵抗力の弱い子ども高齢者は十分な注意が必要です。

インフルエンザの予防接種は効果がある?

インフルエンザは大きく季節性インフルエンザ新型インフルエンザの2種があります。

季節性インフルエンザ

季節性インフルエンザにはA型・B型・C型の3つの型があります。このうちC型は多くの人が免疫を持っており症状が軽く感染したことに気づかないこともあるなど危険度が低いため、ワクチンの対象外です。一方、A型・B型は症状が重く危険度が高いため、予防接種で感染を予防することが推奨されます。

インフルエンザは毎年流行するウイルスの型が異なるため、インフルエンザ予防接種のワクチンは、毎年WHO(世界保健機関)の情報を受け、国立感染症研究所がその年に流行が予測されるウイルス株にあったワクチンを製造します。これを体内に取り込むことによって、特定のインフルエンザウイルス抗体が産生されます。

A型とB型には「A香港型・Aソ連亜型pdm09・B型(ビクトリア系)・B型(山形系)」など様々な型が存在します。ワクチンは2014年までは「A型1株+B型2株」の3価のワクチンであったものが、2015年以降は「A型2株+B型2株」の4種混合ワクチンとなり、対応できるウイルスの数が増えています。

もちろん、接種したワクチンの型と異なるウイルスに感染することがありますので、絶対に罹患しないというわけではありませんが、近年の流行やその年の早い時期に感染した人のウイルスのタイプから流行するウイスル株を予測しワクチンが製造されますので、ワクチンを接種すると、症状が発症する確率を約50%~60%低減させることができ、たとえ感染したとしても大人の場合、重症化する確率を約70%低減させることができると報告されています。

体力が低下していたり、疲れが溜まっていたりして免疫力が著しく低下していれば、予防接種を受けていても感染してしまうことがありますが、たとえ感染しても免疫ができているため、軽症で済んだり、回復までの治癒過程がスムーズになり、重症化を回避することができます。

新型インフルエンザ

インフルエンザウイルスは徐々に性質を変えながら流行していきますが、突然遺伝子レベルでの変異を起こし、全く異なった性質のウイルスになることがあり、これを新型インフルエンザと呼びます。新型インフルエンザに罹患していない人はだれしもこのウイルスに対する抗体をもっていませんが、感染したからといって必ず発症するとは限らず、感染しても発症しないこともあります。

インフルエンザ予防接種の副反応(副作用)はある?

現在使用されているインフルエンザワクチンは、不活化インフルエンザワクチンですので、体内で増殖することはありません(ワクチンの投与でインフルエンザにかかることはありません)。

スポンサーリンク

副反応の症状としては、発熱や悪寒、頭痛、倦怠感、関節痛、筋肉痛、嘔気、下痢、めまい、接種部位の疼痛・腫脹・発赤などがあります。まれにじん麻疹や発疹、かゆみ等の全身の皮膚症状があらわれることもあります。このうち接種部位局所の疼痛・膿脹・発赤・掻痒感などは基本的に抗体をつくるための炎症反応です。これらの副反応(副作用)と考えられる症状は接種を受けた人の約10~20%の人にあらわれ、大体24時間以内に発症し、2~3日以内には消えていきます

インフルエンザ予防接種による副反応(副作用)を心配して予防接種を受けないという人もいますが、インフルエンザが重症化すると、インフルエンザ脳症や肺炎など重篤な合併症を引き起こし、場合によっては死に至るケースもあります。

予防接種による副反応のリスクよりも、予防接種を受けないことによるリスクの方がはるかに高いと考えられます。

インフルエンザ予防接種の時期はいつ?

13歳以上の人は11月中に接種しましょう。インフルエンザワクチンは接種してから体内に抗体ができるまでに1~3週間ほどの期間を要します。そのため、遅くとも流行し始める1カ月前までには予防接種を受けておきましょう。

大人はインフルエンザウイルスに対してある程度免疫がありますので基本的に1回の接種ですが、「高齢者」や「喘息など気管支の持病がある人」などは重症化しやすいため2回の接種が望ましいこともありますので、医師とよく相談してください。

12歳以下の子どもは、インフルエンザウイルスに対する免疫をもっていないため、2回の接種が推奨されています。1回目は10月下旬~11月上旬までに接種しておきましょう。2回目は2~4週間を空けて接種します。

インフルエンザ予防接種の効果は接種1カ月後に抗体価がピークを迎えますが、1回目の接種で放置すると、その後少しずつ抗体価は低下していきます。そのため免疫のない子どもは4週間隔で再度接種すると最も有効に抗体価を上昇させることができ、追加免疫(ブースター)効果が高くなります。

インフルエンザ予防接種の効果は約5~6カ月間は持続しますが、受験を控えた受験生やそのご家族などは、受験本番の時期までに抗体をしっかりと作り、かつ抗体価が低下しすぎないよう予防接種の時期を選ぶとよいでしょう。

インフルエンザ予防接種の費用(料金)は?

インフルエンザの予防接種は保険がきかない自由診療であるため、費用は病院によって異なります。大体の相場は以下の通りです。

● 13歳以上:3000円~4,000円

● 12歳以下:5000円~7000円(2回分。1回目より2回目の方が安い傾向にあります。)

● 高齢者:無料~2000円(各自治体からの助成がありますので、各自治体にお問い合わせください。)

価格にばらつきはありますが、ワクチンの効果は同じです。金額の差はメーカーの違いや仕入量、人件費などの複合的な要素を踏まえ各病院が設定していますので、価格と効果は関係がありません。

インフルエンザワクチンは量に限りがあり、受診したことがない病院では予防接種を断られることもあります。ほとんどの病院が完全予約制ですから、受ける時期はまだまだ先であっても予約をしておくとワクチンを確保しておいてもらえますので、早めに予約をし、インフルエンザの流行に備えておくことをおすすめします。

ちなみに管理人は毎年インフルエンザ予防接種を受けており、ここ20年間は1度もインフルエンザを罹患していません。もちろん予防接種以外の予防も徹底して行っています。

予防接種以外のインフルエンザ予防方法やいざというときの対処法などは▼にまとめました。

インフルエンザを予防法は感染経路を絶つ!

インフルエンザの子供がいても仕事が休めないときはどうする?

インフルエンザの潜伏期間と家族間の感染予防対策と対処法

スポンサーリンク
ブログランキング・にほんブログ村へ

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

関連コンテンツ